『One’s Karte ワンズカルテ』を活用し
「介護」から「予防介護」へ。
データが「黄信号」を警告。
ご利用者様一人ひとりの◆血圧◆脈拍◆脈圧◆体温◆水分摂取量◆排泄の状況等を毎日記録。さらに、長期データを統計としてまとめ、細かく分析。個別の介護方針まで示したものが『ワンズカルテ』です。蓄積したデータを、厚生労働省が公開する健康情報などに照らし合わせて分析。「血圧が上昇傾向なので、食生活や温度変化に注意しましょう」のように、実際の介護に活かすことで、脳卒中の発症予防をはじめさまざま病気予防につなげるなど、介護クオリティの向上を目指しています。
ちょっとした変化の兆しを「見える化」
これまで手描きが主だった介護の記録を、独自に開発したフォーマットを使ってPCへ入力。月に一度、その数値をグラフ化。さらにそれをもとに一人ひとりの介護方針を、「報告書」としてわかりやすい言葉で記入。ご家族様にもご覧いただき、状況を把握、理解していただく。そんな独自のサービスがワンズカルテです。現在は、有料老人ホーム、ヴィラトピア池鯉鮒にて、無料でサービスを実施中。今後、富士会グループのすべての施設にワンズカルテを導入していく方針です。
病院への受診時にも役立つ
「頭が痛い」と訴えるご入居者様をかかりつけの病院へお連れするような場合。ワンズカルテを携帯すれば、大いに役立ちます。ドクターに頭痛の原因となりそうな項目を見て頂くことで、現在の症状への対処だけでなく、より深刻な病気の兆候はないか、日常生活で改善することはないか、などをアドバイスしていただく。そんな発展的な利用も可能なのです。
看護・介護スタッフの意識の向上
スタッフ全員が全入居者様のワンズカルテに目を通す、という徹底した活用を実行中。ミーティングや日常会話を通して、「〇〇さんは、いつもと変わらないね」「△△さんは、血圧が上昇気味だし、よくのどの渇くようだから要注意」といったコミュニケーションをすることで、予防介護に対する意識を高めています。また、ご入居者様のケアをさせていただく際に、「血圧が高めだから注意しましょうね」といった声掛けを行うことで、ご本人の自覚も促しています。
薬との相性チェックや減薬の検討にも
例えば、「薬を飲み続けて半年以上経つのに、高血圧がよくならない」という場合。ワンズカルテがあることで、原因を探す試みもできます。看護師、介護士が長期のデータをより細かく分析。自ら率先して「考える」ことを実践し、受診に付き添い、ドクターに詳しく説明しながら、「今の薬で問題ないのか」と問いかけるなど、実際の行動に結び付けています。その結果、中には、薬を減らすことで血圧が安定した、という事例もあり、健康長寿のお手伝いができる喜びを実感しています。