2018年11月3日 7:29 AM

『第83回理学療法通信』

『(後編)転倒予防:足にも注目!!』

今回は、足の運動と足のケアの仕方についてご紹介します。

■湯船の中やお風呂上りの運動がオススメ!

運動不足の方や体に痛みがある方は,湯船の中やお風呂上りの運動がオススメです。

筋肉が温まって柔らかくなっているときに行います。

<運動1>

足のマッサージ

足の指を動かしたり、足のうらを親指で押して足全体を柔らかくしましょう。足の指の間に手の指を入れて,足を柔らかくするイメージでゆっくり回しましょう。

<運動2>

バスタオルを丸めて足のうらで踏む(運動を行う時は、何かにつかまって立って行いましょう)

いきなり竹踏みを行うと痛みが出る場合があります。そのため、バスタオルを丸めてその上を足のうらで踏みましょう。足のうらで踏むところは、土ふまず・かかと・足の指の付け根・足のうらの外側など足のうら全体を柔らかくするつもりで踏みましょう。

※タオルが潰れたらタオルをひっくり返して行います

<運動3>

タオルギャザー (椅子に座って行いましょう)

タオルを足の指で手繰ります。最初は、上手にできないため、タオルにシワを作っておくと手繰りやすいです。慣れてきたらシワを少なめにして足の指だけで手繰ります。注意点としては、なるべく足首は上に向けないように、足のうら全体を床に付けた状態で手繰りましょう。

 

 

 

 

 

<運動4>

つま先立ち

運動する時は、転倒予防のため手すりなどにつかまり実施しましょう。運動方法は、ゆっくり踵をあげて戻します。階段などでできる方は、縁から踵を降ろしてから行ってみましょう。

2018年9月27日 12:02 PM

『第82回理学療法通信』

『(前編)転倒予防:足にも注目!!』

若いときには転ばなかったのに、年をとると転びやすくなるのはなぜでしょう。理由は、運動不足はもちろんですが、体のさまざまな部分が無意識にタイミングよく働かなくなってしまうためです。少し難しい言葉を使いますが、転倒しそうになり「あぶない!」と思った時に視覚・バランス感覚・筋・神経など様々な要素がタイミングよく反応できるかどうかが大切です。転ぶ寸前に手が出たり足が出たり、体の一部が反応し転倒しないようにブレーキをかけることが出来れば転倒は防ぐことができます。当たり前ですが、寝ていれば、転倒はしません。ヒトは立ったり、歩いたりして生活するため、転倒します。今回は、ヒトが立っているときに唯一地面に接している足部の機能改善について前編と後編に分けてご紹介していきたいと思います。

 

■足の骨のカタチを知りましょう

足部の骨は、大小合わせて26個で構成されています。足部の骨の構造から、指先の方は細かく小さい骨でできており、踵側の骨は大きく太い作りになっています。その骨の構造などにより、普通に立つと重心(体重)は指先よりも踵に乗りやすくなります。立った姿勢でヒトが後ろに転ばないのは、全身の筋肉が常に緊張したり緩んだりしながらバランスをとっているためです。

 

 

■足は土台

足部は、体重を支えたり、歩いている時の衝撃を吸収するなどいろいろな役割を果たしています。また、転倒しないように全身のバランスをとるための土台でもあります。足部には、足弓(以下:アーチ)と呼ばれるカーブがあります。 いわゆる土踏まずなどのアーチは、生まれたときは低く未完成ですが、成長と成長過程の運動にともない足のうらの靭帯と筋肉によって高さを維持するようになります。このアーチがないと重心の位置が定まらず転倒してしまいます。そのため、アーチの機能を維持し高さを保つことは転倒予防につながります。また、アーチの高さが高いほど足の指の筋肉が動かしやすくなるため、アーチの高さ(機能)を保つことはとても重要なことなのです。

 

■足のアーチは3つある

足部のアーチは全部で3つあり、縦に2つ(内側・外側)横に1つあります。親指側の内側のアーチは、歩く時の推進力に働き、外側のアーチはバランスや支持性に働きます。横のアーチは、歩くときに衝撃を吸収したり、足を地面に密着させるための役割があります。

 

■足の機能を蘇らそう!!

特に高齢者になると運動不足や活動量の低下などにより足部全体が硬くなり、足首や足の指などの動きが鈍くなります。足首はもちろんですが、足の指の動きが制限されてしまうと、足の踏ん張りが利かなくなり、転倒につながります。そのため、まずは足を柔らかくしてしっかりと踏ん張れるように心がけることが大切です。次回は足の運動と足のケアの仕方についてご紹介します。

2018年9月1日 5:27 PM

『第81回理学療法通信』

『床ずれについて』

私たちは、生活しているときに無意識に姿勢を変えます。例えば、立ち仕事をしていて腰が痛くなったり、足が疲れたときには屈伸や椅子に腰掛けて休憩することができます。また、夜間寝ている時でも寝返りや体の向きを頻回に変化させ、寝心地のいい姿勢に整えています。体に痛みを感じたり、姿勢が不快であることは体からのサインであるため、それをもとに私たちは姿勢を変更することができています。今回は、姿勢を自分自身で変更できない人に起こりやすい「床ずれ」についてご紹介したいと思います。

■「床ずれ」とは

「床ずれ」は、病院や介護施設では一般的に褥瘡(じょくそう)と呼ばれています。年齢に関係なく体や手足の骨の突出部などの皮膚や皮下組織が長時間の圧迫により、血流が悪くなることにより起こります。血流の悪い状態が長時間続くと、最終的に圧迫部分の組織が死んでしまいます。高齢者などご自身で寝返りや起き上がりができない方や、麻痺などがあり全く手足が動かせない方は、家族や介護ヘルパーなど周囲のサポートが必要不可欠となります。

■痩せ型の方は「床ずれ」になりやすい

健康な人の骨は筋肉や脂肪などに覆われていますが、寝たきりの方や、栄養状態の悪い方は筋肉量や脂肪組織が減少していることが多いため、「床ずれ」が起きやすくなります。また、車イスや椅子に座れる方でもご自身で姿勢を変更させられない方や変更する頻度が少ない方は、お尻の骨や背骨などで長時間圧迫される部位が「床ずれ」になる可能性が高くなります。

■「床ずれ」の起きやすいところ(★印)

仰臥位     後頭部・肩甲骨・肘関節・お尻の骨(仙骨)・踵(かかと)

側臥位     耳  肩関節 肘関節 腰の骨(腸骨)

          太もも外側の骨(大転子) 腓骨部 外くるぶし

 座位          肩甲骨 背骨 肘関節 お尻の骨(坐骨)

■「床ずれ」の予防

床ずれにならないようにするためには、予防がとても大切です。「床ずれ」の予防でいちばん大切なことは、床ずれの起きやすいとされている部分が布団や椅子に同じ姿勢で長時間圧迫されないようにすることです。また、体の位置を移動する時や、長時間座っているときに徐々に体がずり落ちる事で起こる「皮膚のズレ」も床ずれの原因になります。「皮膚のズレ」が考えられる時は、ベッドや車椅子等と体の間に一度手を通すなどして、「皮膚のズレ」をなおすことも予防になります。医療現場や介護施設などでは一般的に2時間くらいの間隔で体位変換(体の向きを変えること)を行っています。また、ポジショニングといって、体の向きを変えるだけではなく、余計な力が入らずリラックスできるように、クッションや枕などを適切な場所に置き、安楽な姿勢の提供をしています。

 

2018年7月31日 2:27 PM

『第80回理学療法通信』

『足関節捻挫について』

みなさんは、足をくじいたことや捻挫(ねんざ)をした経験はありますでしょうか?「捻挫」は、大人も子供も経験する身近なケガです。捻挫後の処置が適切でないと、繰り返し捻りやすくなったり、その後の日常生活に影響を及ぼしてしまうこともあります。今回は、「捻挫」についてご紹介したいと思います。

● 足関節捻挫とは・・・

「捻挫」は、くるぶしの下に付着している靭帯が損傷した場合に起こります。例えば、バスケットボールやサッカー、バレーボールなどの接触プレーでよく起こります。人の足を踏んでしまったりジャンプして着地に失敗したり原因は様々ですが、一番捻りやすい状況は、片足で踏ん張った時など、つま先が下を向いた状態で足の裏が内側に向き、外くるぶし側に体重が乗ってしまうことで生じます。捻挫は、つま先が下を向いた状態で足の裏が内側を向く「内反捻挫」とつま先が下を向いた状態で足の裏が外側を向く「外反捻挫」に分けられます。

● 捻挫の応急処置(RICE

足を捻った直後は、痛みや腫れ、熱感などがみられます。受傷直後に無理に動かすと、痛みが増強したり、腫れが引いても痛みが残ってしまったり、関節がグラグラして足首が不安定になってしまうため、応急処置を必ず行ってください。応急処置の方法としては「RICE(ライス)」が有名であり、よくスポーツ現場などで行われています。

・・・Rest(安静)

患部を悪化させないためにも安静が必要です。受傷直後に痛みを我慢して無理に動かしたり、少し歩けるからといって無理に体重をかけてしまうと患部を悪化させてしまい、治癒期間が延長してしまうことがあります。医療機関への移動時など、どうしても動かさなければいけない状況では、新聞紙やテーピング、タオルなどを使用し足首を固定しましょう。

I・・・Ice(アイシング)

受傷直後に、患部が腫れ、熱感、発赤、機能障害などの炎症症状が徐々に見られてきます。炎症症状を抑えるためにも、氷水や氷で患部を冷やしましょう。冷やす時間は、15分~20分程度で冷たいという感覚がなくなるまで冷やし、1~2時間くらい間隔を空けて繰り返し冷やしましょう。

(2~3日程度)

C・・・Compression(圧迫)

炎症症状により生じる血流増加や痛みを最小限に抑えるために患部周辺をテーピングや弾性包帯で圧迫します。圧迫固定することで、治癒期間を短くすることができます。圧迫方法は、血流を妨げない程度にし、痺れが出ないよう注意して巻きましょう。

E・・・Elevation(拳上)

心臓より高い位置に足を挙上し、足の内出血や腫れを予防しましょう。

 

★靭帯の損傷程度で、競技復帰できるまでの期間がおおよそ把握できます。

 

1度(軽度)

靭帯の微細損傷と軽度の痛みや腫れがあり、受傷直後は応急処置(RICE)を実施してください。痛みや腫れを確認し、日常生活で支障がなければ運動を開始できますが、2~3日で痛みが軽減しなければ医療機関に受診してください。損傷の程度によりますが、競技復帰は1~2ヶ月程度で可能になります。

2度(中等度~重度)

靭帯の部分断裂で腫脹、熱感がみられ、痛みが強い。受傷直後は応急処置(RICE)を行い、医療機関に受診してください。適切なリハビリを行い、痛みの有無や歩行状態を確認し、日常生活に支障がなければ運動を開始していきます。競技復帰までは、おおよそ2~3週程度かかります。

3度(非常に重度)

完全な靭帯断裂で痛み、熱感、腫れなどがみられる。痛みが強く、歩くのが困難となる。損傷の度合いによっては、手術適応になることもあるため、病院へ受診し整形外科医やスポーツドクターにきちんと診てもらいましょう。競技復帰に関しては、医師の指示のもと適切なリハビリを行います。損傷の程度にもよりますが、日常生活がスムーズに行えて競技復帰するまでには、2~3ヶ月以上かかる場合があります。

 

2018年6月27日 10:25 AM

『第79回理学療法通信』

『杖の選び方について』

超高齢化社会になった現在、杖や車椅子などといった福祉用具はドラックストアや薬局、ホームセンターなどで気軽に購入できる時代になりました。街で周りを見渡すと、意外にも不安定な杖の使い方をされている方が多いことに気がつきます。今回は、一般的な杖(T字杖)を購入するときの杖選びのポイントを簡単にご紹介したいと思います。尚、現在杖を使用されている方も見直しすることで安定性が増すことがありますので、ぜひチェックしてみてください。

T字杖を選ぶときのチェックポイント

・杖の太さ(周径)は細すぎないか?

杖の太さ(周径)が細すぎると杖をついた時にバランスを崩しやすく転倒につながる恐れがあります。杖の太さは、なるべく標準的な太さの杖を選びましょう。おおよそですが、パイプの太さは手元が21mm・杖先19mm・キャップ接地部分3.8cm程度のベーシックタイプが適当かと思います。歩行時のふらつきや歩きに自信がない方は、是非お試しください。ただし、杖が太い場合は重さが気になる方もいるかと思います。その場合は、軽量でもなるべく太い杖を選ぶと良いでしょう。

・杖の高さは調整可能か?

杖の高さ調整ができない場合、杖本来の機能である「体重を支える」ことが不十分になることがあります。杖の高さが原因で転倒につながることもあるため、できるだけ高さ調整のできる杖を選びましょう。折りたたみ可能な杖は便利ですが、杖を組み立てた時の杖の高さがご自身の身体に合うかどうか確認してから購入すると良いでしょう。また、杖の高さは一般的に太ももの外側に出ている骨のあたりに持ち手がくる高さが良いと言われていますが、正確な高さ調整については個人差があるため、理学療法士などの専門家に診てもらいましょう。

・杖の先端は、杖の素材がむき出しになっていないか?

市販されている福祉用具の杖の先端はゴムキャップが付いているものがほとんどです。しかし、杖の素材が「木材」を使用した物の場合、杖の先端にキャップのないものも多く、「木」がむき出しになっている場合があります。杖の先端部分は歩くときに支点となる部分ですが、先端部分がむき出しになっていると杖をついたときに杖が滑ってしまうことがあるためとても危険です。転倒につながらないように先端部分にキャップのついている物を選びましょう。

 

 

2018年6月6日 12:39 PM

『第78回理学療法通信』

『浮腫み(むくみ)について』

みなさまこんにちは。今回のテーマは「むくみ」についてです。むくみ(以下:浮腫み)のいちばん身近なものとして、夕方になると脚がパンパンになってしまうことが挙げられると思います。そのため、靴を買うときは夕方の足のむくみを考慮し、購入を検討した方がいいという話はよく聞きますが、「浮腫み」とひとことで言っても実はいろいろな種類があり、対処法も様々なため、ここではセルフケアできる対処方法をご紹介したいと思います。

浮腫みの原因と種類

■全身性の浮腫み

(心機能低下、肝臓や腎臓障害、甲状腺機能低下、更年期障害、ホルモンバランスの崩れetc・・・)

■局所性の浮腫み

(静脈性浮腫・リンパ性浮腫・炎症性浮腫・血管神経性浮腫etc・・・)

静脈瘤、ガンによるリンパ節の切除やアレルギーや炎症によっても引き起こされます。

■生活習慣によるもの

(肥満による運動不足や心機能低下、飲酒、長時間の立位、塩分の摂り過ぎなど)

生活習慣による浮腫み対策

・マッサージやストレッチで全身の血液循環をよくする

心臓から出た血液や体液は、全身にまわって、もう一度心臓に戻ります。血液循環が良くないと局所的に滞り、むくみの原因になるため常に血行をよくしておきましょう。

・塩分を控える

塩分を摂り過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなるため、塩分濃度を一定に保とうとして細胞から血管内へ水分が送られてしまい浮腫みが生じてしまいます。むくみが気になる場合は、塩分は1日3~5グラム・水分は1リットルくらいにして摂り過ぎに注意しましょう。

・アルコールを控える

アルコールは血液中のアルコール濃度を高め血管を拡張させます。アルコールを分解させるためには、大量の水分が必要となります。そうなると、血管の透過性が高まり、さらには静脈やリンパによる水分処理がうまくいかなくなるため、その結果、血管内の水分が染み出しやすくなり浮腫みやすくなります。また、アルコールを飲みすぎるとトイレの回数が多くなり、脱水になることがあります。脱水になるとさらに水分を摂取してしまい浮腫むという悪循環に陥ります。アルコールを飲んで浮腫みが気になる方は飲みすぎに注意しましょう。

・適度な運動や筋肉の運動を意識的に行う

立ち過ぎや座り過ぎ、長期臥床やギプス固定などで体の動きが長時間制限されると、たちまち浮腫みやすくなります。浮腫み予防として、足首や足の指を上下に動かし、足の筋肉を使ったり、手首や肘関節の曲げ伸ばしを意識的に行い出来る範囲で体を動かしましょう。

・体の冷えを防止する 

寒さや運動不足は新陳代謝が悪くなり、血行不良を引き起こします。新陳代謝を上げるためにも適度な運動は心がけましょう。

・浮腫みを抑えるために弾性ストッキングを履く

ご自身の筋肉の力だけで体液を心臓に戻せない場合は、きつめの靴下を履いたり、浮腫み専用のストッキング(弾性ストッキング)を履くことで浮腫みを軽減させることができるので、浮腫みがある場合には、実践してみてはいかがでしょうか?

 

 

2018年4月24日 5:49 PM

『第77回理学療法通信』

『かけ声効果について』

春になり暖かくなってきましたね。春は引越シーズンですが、気分も変わりお部屋の片付けや模様替えも楽しい季節ですね。さて、ベットやタンス、ダンボールなど重い物を持ち上げるときに「どっこいしょ!」とか「せーの!」と大きな声を出して物を持ち上げると、なんだか重い物でも軽くなる感覚になる気がするかと思います。声を出さないで動作を行う方もいらっしゃるかと思いますが、今回は、この「どっこいしょ!」とか「せーの!」といったかけ声のプラスの効果についてご紹介したいと思います。

●大きな声を出すと脳が活性化する

かけ声と筋力は密接に関係しており、声を出すことにより脳が活性化され、筋肉への神経伝達速度が上昇するため、身体が動きやすくなります。そして、大きな声を出して力を入れた場合と、黙って力を入れた場合とでは、大きな声を出した場合の方が最大筋力はより増大するという研究も報告されています

●かけ声による脳の活性化の仕組み

大脳と脊髄の間にある脳幹(のうかん)というところには網様体賦活系(もうようたいふかつけい)というところがあります。強い感覚刺激によりノルアドレナリン神経系が活性化し、網様体賦活系が刺激されます。網様体賦活系が刺激されることにより大脳が覚醒状態にシフトされます。その結果、交感神経(活動を司る神経)が興奮します。また、脳を覚醒状態にするためには、セロトニンという神経系も大きく関わっており、その生理作用は自律神経を調節したり、メンタルや集中力を高めたりします。大きな声を出すことによりこれらの神経系が活性化し、網様体賦活系を通じて脳が覚醒し集中力を高めた状態で力を発揮するため、通常以上の力が発揮されるという仕組みです。

★ 生活場面で使える声かけ効果 

●重い荷物を持ち上げるときに「よっこらしょ!」とできるだけ大きな声で言ってみましょう。

●高齢者や体格差のある方に立ち上がって頂く際には、1,2,3の3で立って頂けるように「いっちに~のさーん!」と大きな声で誘導してみましょう。また、介護者が声を出すことで介助される側もつられて声を出す場合があるので、是非、お試しください。

●体が不調の時でも、気合をいれて「どっこいしょ!」と立ち上がってみましょう。その他、どこかで聞いたことがあるかと思いますが、脳を活性化させるために、「気合だ!気合だ!気合だ!」と大きな声で言うこともオススメしたいと思います。

★より大きな力を発揮させるためには、集中力を高めておくことも重要です

集中力を高める運動はウォーキング・ランニング・座禅・自転車こぎ・ガムを噛む運動が有名ですが、改めて考えると、これらの動作を行っている時に、いつの間にか無心になり、ハッ!と我に返る時がありませんか?これこそ、脳の血流が増加して集中力が高まった状態です。(いわゆるゾーンに入っている状態)いつでもゾーンに入れるよう、日頃から集中力を高めておくことも大切ですね♪

 

2018年3月28日 12:57 PM

『第76回理学療法通信』

『食事姿勢について』

今回は、当施設での取り組みの一つをご紹介します。入居されている利用者様がお食事を安全に楽しく召し上がって頂けるように、特養全体として「食事姿勢のポジショニング」について積極的に取り組んでいます。

※姿勢が崩れた状態で食事を食べ続けると、むせ込みや誤嚥(ごえん)・窒息などにつながってしまう場合もあり、時として命に関わる危険な状態になることもあります。yjimageR0JG303S

●当施設での現状

特養で生活されているご利用者様の大半が、いわゆる標準型車椅子で過ごされています。ご自身で椅子に座り換えができる利用者様もいますが、多くの方が椅子や車椅子へ座り換えるためには介助を必要とします。また、ご利用者様の中には、ご自身で車椅子を自走できる方もいらっしゃいます。全ての方が椅子へ座り換えてしまうと利用者様が移動したいときに、直ぐに対応できないため、現時点では車椅子で食事を召し上がっている方も多くいらっしゃいます。

●限られた環境で限られた資源を活かした取り組み

ご利用者様の身体状態は一人ひとり違うため、その方に適した車椅子を使用できるとは限りません。また、身体に合うクッションや介護用のクッションの数にも限りがあるため、限られた環境で限られた資源を活用し、姿勢が崩れないように対応しております。車椅子は、椅子にタイヤがついた移動補助具ですので、食事を召し上がる時には、きちんとした姿勢を提供する必要があります。そのため、椅子で食べたときと同じように、必要最低限のクッションを適切に合わせ調整することで、できるだけ正しい食事姿勢に近づけ、利用者様自身で姿勢を保ちご自身で食事を召し上がることができるよう姿勢を整えております。

●姿勢の変化に気づけるように意識を高める

ご利用者様の中には、最初に姿勢が保持できていても、食事をすることで身体が動き、時間経過と共に徐々に姿勢が崩れてしまう利用者様もいらっしゃいます。そのような方に対しては、お声がけをしながらその都度、姿勢を整えさせて頂き、崩れた姿勢で食事を食べ続けることがないようサポートさせて頂いております。

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2018年3月2日 5:14 PM

『第75回理学療法通信』

『こむらがえり』

みなさんは、「こむらがえり・こぶらがえり」という言葉を聞いたことはありますか?凝り固まった体をおもいきり指の先まで伸ばしたときに、痛みと同時に筋肉がひっくり返るような感覚のあれです。また、サッカー選手やバスケットボールの選手が競技中によく足が攣ってチームメートに足を伸ばしてもらっている光景をみたことのある方も多いかと思います。

今回は、この足が攣った状態(こむらがえり)についてお話させて頂きたいと思います。足が攣る(こむらがえり)の明確なメカニズムは解明されていませんが、足が攣った状態というのは、筋肉が過剰に収縮した状態にあります。その原因は次の通りです。

 

●こむらがえりの原因●

  • ミネラル不足

人間の体の60パーセントは水分です。その体に必要な水分のことを電解質(イオン)といいます。ミネラルは、主に、カルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウムなどの栄養素を指します。ミネラルはイオンとなって細胞の外と中でバランスを保って存在していますが、そのミネラルバランスが崩れると足が攣るといわれています。

  • 筋肉疲労

筋肉の収縮は、細胞内のカルシウムイオン濃度が高まることで生じます。長時間の運動をすると、人は汗をかき、汗をかくことにより水分と一緒に体内のミネラル分が失われます。特にマグネシウムは、汗と一緒に排出されることにより、細胞内にカルシウムイオンを停滞させてしまいます。細胞内のカルシウムイオン濃度が高まってしまうことにより、筋が過剰に収縮し、さらに、細胞膜内外の調整機能も低下してしまうため、細胞内と細胞外のイオンバランスが崩れることにより、筋収縮のメカニズム(筋肉の伸び縮み)に誤作動が生じ、その結果、筋肉の痙攣や筋疲労が起こると言われています。

 

●こむらがえりの対処法●

まずは、力を抜きましょう。筋肉が過剰に収縮している為、深呼吸をして慌てずに対処しましょう。

ふくらはぎが攣った場合:膝を伸ばした状態で足首をゆっくり天上に向かって立て、ふくらはぎの筋肉を伸ばしていきます。足首の立てるスピードが速すぎると、さらに筋収縮が強くなってしまうため、ゆっくり動かすことをおススメします。足を立てても改善しない場合は、手で足を持ってゆっくり伸ばしましょう。手が届かない場合は、タオルを足の裏に引っかけてふくらはぎの筋肉を伸ばすとより効果的です。

太ももの裏が攣った場合:攣った足の踵を段差など台の上に乗せて、足首を上に立てた状態で体をゆっくりと前屈させます。そのとき、膝の上を手で軽く押さえると太ももの裏がより伸びるので、お試しください。近くに仲間がいる場合は、寝た状態で仲間に太ももと踵を保持してもらい、膝を伸ばした状態でゆっくり頭の方に挙げていき、太ももの裏のストレッチしてください。痛みが出る直前(適度に筋肉が伸びるところ)で、持続的に伸ばしてもらいましょう。

 

●こむらがえりの予防●                           yjimage[1]

 ★ 栄養をたっぷり摂取し、水分もこまめに摂りましょう。

 ★ 温かいお風呂にゆっくり入り、筋肉をリラックスさせて日々の

   疲労回復に努めましょう

 ★ 血行不良にならないように、軽いマッサージやストレッチなどを

   日頃から心がけましょう。

 ★ 準備体操なしでのスポーツや急にダッシュするなどの行為は危険

   です。適度に筋肉を動かしてから運動しましょう。

 ★ 激しい運動や長時間の運動をする時には、ミネラルが不足しないように水や麦茶ではなく

   スポーツドリンクなど、体内のミネラルを補うドリンクをおすすめします。

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2018年2月5日 1:59 PM

『第74回理学療法通信』

『骨折について(後編)』

5   ★ 骨折が治る日数(おおよその目安) 

(治癒日数が早い)手指骨:3週間/肋骨:3週間/鎖骨:4週間

(治癒日数が遅い)大腿骨:10~12週間/脛骨・上腕骨:8~10週間

 

★ 骨折した部分が治るための条件 ★

①十分な固定 ②軟部組織の状態が良いこと

③骨折部に感染がないこと ④血流が良いこと

※これらの条件が満たされれば、正常に治っていきますが、どれか一つでも条件が悪いと治療日数は変化します。また、同じ部位の骨折であっても、骨折線の状態で骨折の治癒過程は変化します。そのため、骨折とひと言でいっても、治る日数には個人差があり、医師により臨床的な動揺性の有無とレントゲンによる仮骨形成の程度により判断されます。そのため、骨折後は医師の指示通り通院し、レントゲンをしっかり撮ってその都度診察してもらうことをお薦めします。  (仮骨形成:仮の骨)

 骨折は予防できる ★

骨を強くするためには、食事・運動・栄養が大切になります。そして、一番大切なことは骨折を防ぐために体のバランスを整えることにあります。特に高齢者は、外傷性骨折など外力が加わった時に、体がふらつかないように持ちこたえられる全身の筋力や協調性・バランスを崩した時に、とっさに足や手を出す反応力も必要になります。また、手や足をついて反応できても骨が骨粗鬆症でスカスカだと骨折のリスクが高まります。そのため、立った状態で壁に手をつく練習や何かにつかまり片足立ちになりバランスが崩れたときに足を出すという練習をしておくと効果的です。

また、日頃からストレッチや体操を行い体の柔軟性を高めておきましょう。そして、骨がスカスカにならないように、毎日30分程度歩いて、骨を強くしましょう。

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足の位置は変えずに体ごと倒れ、壁の直前で手をつく練習

日頃からストレッチなどを行い柔軟性の向上に努めましょう

軽く足を挙げて片脚立ちをする。倒れそうになったら、しっかり手または足を出して体を支える練習

 

 

 

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