2018年7月31日 2:27 PM

『第80回理学療法通信』

『足関節捻挫について』

みなさんは、足をくじいたことや捻挫(ねんざ)をした経験はありますでしょうか?「捻挫」は、大人も子供も経験する身近なケガです。捻挫後の処置が適切でないと、繰り返し捻りやすくなったり、その後の日常生活に影響を及ぼしてしまうこともあります。今回は、「捻挫」についてご紹介したいと思います。

 

● 足関節捻挫とは・・・

「捻挫」は、くるぶしの下に付着している靭帯が損傷した場合に起こります。例えば、バスケットボールやサッカー、バレーボールなどの接触プレーでよく起こります。人の足を踏んでしまったりジャンプして着地に失敗したり原因は様々ですが、一番捻りやすい状況は、片足で踏ん張った時など、つま先が下を向いた状態で足の裏が内側に向き、外くるぶし側に体重が乗ってしまうことで生じます。捻挫は、つま先が下を向いた状態で足の裏が内側を向く「内反捻挫」とつま先が下を向いた状態で足の裏が外側を向く「外反捻挫」に分けられます。

● 捻挫の応急処置(RICE

足を捻った直後は、痛みや腫れ、熱感などがみられます。受傷直後に無理に動かすと、痛みが増強したり、腫れが引いても痛みが残ってしまったり、関節がグラグラして足首が不安定になってしまうため、応急処置を必ず行ってください。応急処置の方法としては「RICE(ライス)」が有名であり、よくスポーツ現場などで行われています。

・・・Rest(安静)

患部を悪化させないためにも安静が必要です。受傷直後に痛みを我慢して無理に動かしたり、少し歩けるからといって無理に体重をかけてしまうと患部を悪化させてしまい、治癒期間が延長してしまうことがあります。医療機関への移動時など、どうしても動かさなければいけない状況では、新聞紙やテーピング、タオルなどを使用し足首を固定しましょう。

I・・・Ice(アイシング)

受傷直後に、患部が腫れ、熱感、発赤、機能障害などの炎症症状が徐々に見られてきます。炎症症状を抑えるためにも、氷水や氷で患部を冷やしましょう。冷やす時間は、15分~20分程度で冷たいという感覚がなくなるまで冷やし、1~2時間くらい間隔を空けて繰り返し冷やしましょう。

(2~3日程度)

C・・・Compression(圧迫)

炎症症状により生じる血流増加や痛みを最小限に抑えるために患部周辺をテーピングや弾性包帯で圧迫します。圧迫固定することで、治癒期間を短くすることができます。圧迫方法は、血流を妨げない程度にし、痺れが出ないよう注意して巻きましょう。

E・・・Elevation(拳上)

心臓より高い位置に足を挙上し、足の内出血や腫れを予防しましょう。

 

★靭帯の損傷程度で、競技復帰できるまでの期間がおおよそ把握できます。

 

1度(軽度)

靭帯の微細損傷と軽度の痛みや腫れがあり、受傷直後は応急処置(RICE)を実施してください。痛みや腫れを確認し、日常生活で支障がなければ運動を開始できますが、2~3日で痛みが軽減しなければ医療機関に受診してください。損傷の程度によりますが、競技復帰は1~2ヶ月程度で可能になります。

2度(中等度~重度)

靭帯の部分断裂で腫脹、熱感がみられ、痛みが強い。受傷直後は応急処置(RICE)を行い、医療機関に受診してください。適切なリハビリを行い、痛みの有無や歩行状態を確認し、日常生活に支障がなければ運動を開始していきます。競技復帰までは、おおよそ2~3週程度かかります。

3度(非常に重度)

完全な靭帯断裂で痛み、熱感、腫れなどがみられる。痛みが強く、歩くのが困難となる。損傷の度合いによっては、手術適応になることもあるため、病院へ受診し整形外科医やスポーツドクターにきちんと診てもらいましょう。競技復帰に関しては、医師の指示のもと適切なリハビリを行います。損傷の程度にもよりますが、日常生活がスムーズに行えて競技復帰するまでには、2~3ヶ月以上かかる場合があります。

 

コメント

コメントはまだありません。

コメントする

先頭へ戻る