2021年1月4日 12:39 PM

『第99回理学療法通信』

<質問> 麻痺がある人の靴の脱ぎ履きが大変な方の工夫は?

今回は、麻痺のある方の対応についての質問を頂きましたので、それについてお答えしたいと思います。

麻痺の程度には軽いものから重いものまであるので、すべての方に当てはまらない可能性がありますが、参考程度にご紹介したいと思います。尚、靴を履く動作が安全に行えるようになるまでは、介助者が一緒に行う事をお勧めします。

 

★ 適切な靴を選ぶ

・麻痺がある場合、足の動きを上手にコントロールできないため、できるだけ紐のない靴を選ぶことをお勧めします。また、足を靴の中に入れる場合には、より簡単に入れられる方がいいので、舌革(ベロ・タン)がない靴を選んだり、素材の柔らかいものを選ぶことも重要です。また、踵を靴に入れることが大変な方には、靴の踵側にリングがあるものを選びましょう

 

 

 

               

 

 

 

 

★ しっかりと椅子やベットに座れることをチェックしましょう

・麻痺がある方は、バランスを崩して転倒(転落)してしまうことも少なくありません。また、靴を履くときには、足を上げたり伸ばしたりと、体重移動も活発に行われるため、座った状態で手足や体を動かしても、バランスを崩さず座り続けることも重要な要素です。

(但し、介助者が靴の位置を工夫したり、倒れた時にサポートできる環境であれば問題ありません。)

                      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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・麻痺側の足を曲げた時に手や足に痛みがないこと、あるいは手や足に動きの制限がない事が前提となります。また、股関節や膝関節に痛みがある場合は、無理して実施するのはやめましょう。

※股関節を骨折している場合は、それなりの注意が必要なので、リハビリ関係者や看護師に直接確認をして注意事項も含め実施方法を教えてもらいましょう。

 

★ 靴を履く方法(左側が麻痺)

                                               

 ① 真っすぐ座る             ② 麻痺のない手で麻痺側の足(服)を持ち上げる

        

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ③ 靴を小指側から履く                       ④ 踵はリングを引っ張り入れる

              

 

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